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詩(うた)と小説で描く「愛の世界」 妻には有難う!と褒めてやりたい。其の一
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妻には有難う!と褒めてやりたい。其の一

投稿者 群馬県在住 結婚歴43年 農業 HN村田 隆夫(71)
*注 本文の改行と、挿入写真の選択は管理人が一任されております。

私は北関東の地方都市に住まう元公営バスの運転手であった
71歳の男性です(10年前に定年退職)。
今は三人の子供達も皆独立し、自家消費の僅かな田畑を耕し、、
14歳年下の妻と二人暮らし(猫4匹、犬2匹が同居中)です。

最近になり、此方のサイトを知り管理人様の「14歳年下の女」
シリーズを読ませて頂き、感銘いたしました。
私の妻は生まれ年では「13歳年下の女」なのですが、
誕生日の関係で8か月程は、「14歳年下の女」になるです。

そんな妻との出会いと40年の感謝の気持ちを書いてみました。

◇危険な痴漢撃退法
セーラー服の少女
35年間(結婚してからは30年)、バスの運転手として、
本当によく頑張って来たと思います。もちろん、ここまでやってこられたのは
私一人の力ではありません。妻が居て呉れたからこそです。
一度も事故を起こさず仕事を全うできたのも、妻のお陰と言えるでしょう。
妻には感謝してもしきれません。

現役最後の日の朝、妻は普段よりも豪勢な料理と
「最後のお仕事、がんばって来てくださいね」という言葉で、
私を仕事場へと送り出して呉れました。

通りの角を曲がると、ひとりでに目頭が熱くなってきました。
堪えていたものが頬を伝わって流れ落ちます。
それと同時に、私は妻と初めて出会った日の事を思い出したのでした。

妻と知り合ったのはバスの中でした。妻が高校一年生のときで、
通学に私の運転するバスをよく利用してくれていたのです。

地方都市を走るバスは、電車のラッシュ並みに混雑していました。
彼女はいつもルームミラーに映る位置で、吊り革につかまって立っていました。
そして、ちょっと眼そうな顔を窓の外に向けているのです。

セーラー服を着慣れていない、初々しい雰囲気を持った、
目尻の少し垂れた可愛らしい少女で、ふっくらとしたふくらはぎの、
色白の少女でした。私は彼女の事が大いに気に入っていました。

時折ミラー越しに目が合う事があったのですが、そんな時彼女は決まって
にこやかに微笑み返して呉れるのです。印象的な白い歯でした。
降りるときはやや遠慮気味ながらも
「ありがとうございます」
とペコリと頭を下げてお礼を言ってくれます。これが私には何よりも
楽しみなことで、明日への活力がモリモリと湧いてきたのでした。


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セーラー服の少女01
セーラー服が夏服に替わって少し経った頃ですから、七月の初旬だったと思います。
ルームミラーに映る彼女の顔が、これまで見た事がないほど険しいものでした。
と言って、怒っていると言った感じではありません。どちらかというと、困惑気味な
顔をしているのです。私は気が気ではありませんでした。
降りるときも、いつもの言葉がありません。何も言わずに定期券をサッとト見せると、
逃げるようにして走り去って行ったのです。その翌日もそうでした。
そのまた翌日もそうでした。私は内心、嫌われたのかと悲しくなりました。

ところが違っていたのでした。
彼女の険しい顔にはとんでもない理由があったのです。

大通りで信号待ちをしていたときです。ミラーに映っている彼女が、しきりに
体をモゾモゾと動かしていることに気が付きました。何をしているのだろうか。
理由がわからずじっとミラーを見ていると、唇がわずかに
「やめてください」と言っているのを私は見逃しませんでした。
おそらく言葉にはなっていなかったと思います。

しかし、私には解ったのです。はっきりと聞こえたのです、
「やめてください」と言う言葉が・・・。ピンときました。“痴漢”です。
このとき彼女は痴漢に遭っていたのです。

満員のバスでは珍しい事ではありません。視線を移動させると、彼女の後ろに
立っている七三分け中年男が、キョロキョロと辺りを盛んに気にしているのです。

彼女は明らかに嫌がっていました。肩をゆすり、腰をのけ反らせて、
いじらしくも何とか痴漢から逃れようとしています。
だが、彼女の苦悩に気が付いている乗客はいません。

注意しようと思いました。しか、まだ新人に毛の生えたような私には、
そんな勇気がありません。今でならマイクを使って
『迷惑な行為はおやめください!』と、大声で注意することが出来るのですが。

どうしょう。どうすれば痴漢を撃退することができるだろうか・・・と考えました。
そうこうしているうちに、信号が青に成り、後続車がクラクションを鳴らしています。
c0188757_21393184.jpg
そのときクラクションを聞いてふと考えが浮かびました。
私はギァをローに入れると、アクセルを思い切り踏み込みました。
危険を承知でバスを急発進させたのです。

車内から「うわ!」「きゃああ」と言うどよめきが聞こえ、
お客さんの体が一斉に揺れ動きました。
吊り革に捉っていなかった乗客は、どどっと後部へと引っ張られたようです。
車内は一時大混乱になりました。

走行が安定すると「危ねぇじゃないか」「気をつけろ」「怪我させる気か!」
という怒声があちこちから聞こえてきました。当然のことです。
私はすぐさま「すいませんでした」と乗客に謝りました。

あらためてミラーを見ると、彼女の顔からは、先ほどの険しさが消えていました。
そばにはあの中年男の姿はありません。吊り革に捉っていなかったので、
後ろの方へ押し遣られてしまったようです。
痴漢を撃退する事が出来た事で、私はホッと胸を撫で下ろしました。

「ありがとうございます」
降車するとき、久しぶりに彼女の声を聞きました。
しかし、私はその言葉をついつい「痴漢を撃退してくれてありがとう」と
言う意味に受け取ってしまい。親切心から運転席のすぐ隣、両替機の
有る処を指差して「今度から、ここに乗ればいいよ」と言ったのです。

彼女はきょとんとしていましたが、すぐに白い歯を見せて、もう一度
「ありがとうございます」と言いました。

彼女はこの瞬間まで私が急発進させた理由など露ほども知らなかったのです。
のちになってこう言っていました。
「確かに、あれで痴漢がいなくなってホッとしたけど、
 いつになく荒っぽい運転だなぁって思っていたのよ」
この早とちりが私たちの関係を決定づけたと言うわけです。
  1. 14歳年下の女
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ご挨拶

万屋 太郎

Author:万屋 太郎
2006年9月に初稿をUPしてから
早くも14年が経過いたしました。

生まれ育った横浜を離れて6年前の1月に、
静岡県伊東市に移住いたしました。
山あり、湖あり、海あり、の自然環境はバッグンです。
伊東には多くの文人が別荘を持ち、多くの作品を
手がけて居られるようです、私もあやかって、
この自然環境の中での創作活動が出来ればと思っております。

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